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刈谷市で遠隔診療を目的としたICT活用によるフィールド実証

刈谷市で遠隔診療を目的としたICT活用によるフィールド実証 ICT・テクノロジー

愛知県スマートシティモデル事業の採択を受け、NTT西日本など3社が実施した刈谷市での遠隔診療を目的としたICT活用によるフィールド実証が、一定の成果を得たことを公表しました。

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刈谷スマートウェルネスプロジェクトとして実証

愛知県では、県内市町村を対象にスマートシティの取組のモデルとなる先進的な取組を公募・支援し、成果を他の市町村へ横展開していくスマートシティモデル事業を展開しています。その一環として刈谷市で取り組まれた事業が、刈谷スマートウェルネスプロジェクト。そのなかで、スマートデバイスによる遠隔診療をテーマにおこなわれたフィールド実証の成果が公表されました。
より快適に医療福祉サービスを享受するための重要課題のひとつとなる、急性期医療から介護・在宅までのシームレスな連携の確立を目指したもので、刈谷市と刈谷豊田総合病院、技術提供企業として西日本電信電話 東海支店(以下NTT西日本)とパラマウントベッドが連携、スマートデバイスで取得したライフログデータ※を活用して、施設間の患者転院時等における患者情報の連携向上の効果を検証するとともに、在宅における遠隔診療や見守りなどの実施による新たな患者・市民サービスの有効性について検証をおこないました。

※睡眠計測センサーを活用し、利用者の一日の行動から取得できるデータ(呼吸数・心拍数・睡眠覚醒など)の収集・蓄積された情報

実証関係者の体制と役割
・刈谷市:刈谷スマートウェルネスプロジェクト代表
・豊田会:データ取得協力、在宅医療に関するノウハウの提供
・NTT西日本グループ(NTT西日本、NTT ビジネスソリューションズ株式会社)
:データ取得、分析、分析結果の可視化
・パラマウントベッド:睡眠計測センサーを活用した取り組みノウハウの提供

収集データ活用で長期的な状況把握、ケアの質向上につながる

概要と成果は以下のとおりです。
(2023年3月23日付 NTT西日本プレスリリースより抜粋)

概要
睡眠計測センサーを活用し、在宅患者の体調把握のため、ライフログデータを日々収集。また、日々の見守りや、夜間に長時間ベッドから離床されている患者・在宅高齢者等の訪問判断等を実施しました。

実証期間:2022年11月1日~2023年1月31日
場  所:医療法人豊田会(刈谷豊田総合病院、刈谷訪問看護ステーション、高浜訪問看護ステーション)
刈谷市で遠隔診療を目的としたICT活用によるフィールド実証

ライフログデータ収集イメージ

 

成果
最近はさまざまな見守りツールやスマートデバイスがあるが、今回使用したシート型の睡眠計測センサーは、マットレスや敷布団の下に敷くもので身体に何も装着することなく睡眠状態が把握できるため、身体への負担や抵抗感が少なく長期にわたる患者の状態把握に有用であることが検証されました。

また、従来「定性的な観察結果」として得ていた睡眠情報が「定量的な連続情報」となって得られることで、在宅における患者の睡眠サイクルの把握につながり、患者や家族にとっても在宅生活をつづける上での安心材料になることが分かりました。医療従事者側も、独居や認知症等で本人・家族からの正確な情報収集が困難である場合でも、睡眠に関わる療養上の課題が明確になり、処方を含むケアプランの変更に役立てることができ、在宅におけるケアの質の向上にもつながったと考えられます。

今後、在宅医療が進む中でこのようなセンサーデバイスから得られる情報(ライフログデータ)は患者本人・家族と医療従事者をつなぐハブとしての活用が期待できます。

刈谷市で遠隔診療を目的としたICT活用によるフィールド実証

本実証に関する本人/家族/医療従事者へのアンケート結果

[参考]
愛知県「スマートシティモデル事業」成果の公表
https://www.pref.aichi.jp/site/smartcity-modelproject/smartcity-modelproject2022-seikakohyo.html

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