AIケアプラン・介護記録ソフト「CareViewer」を提供するさくらコミュニティサービス(北海道札幌市)は、他社のウェアラブル端末などIoTデバイスや介護ソフトとのデータ連携を可能にし、使い勝手が向上するAPIを開発しました。
開発したAPIを用いた他社製品とのデータ連携に成功
「CareViewer」は、スマホやタブレットで介護記録を手軽にデジタル化し、介護現場の業務を効率化するAIケアプラン・介護記録ソフト。容易な操作性や低コストでの導入のしやすさなど、なかなかIT化が進みづらい介護施設にとってはその第一歩を踏み出しやすいツールといえます。
その「CareViewer」がデータ連携を可能にするAPIを開発し実装を完了しました。
APIは「Application Programming Interface(アプリケーションプログラミングインタフェース)」を略した用語で、ソフトウェアがお互いに利用できるインターフェースの仕様を指します。
API連携が可能になると、例えばウェアラブル端末から収集した入所者のデータやアプリに記録したデータがシームレスにCareViewerに書き込めるようになり、よりステップアップしたIT環境が整備されることになります。
API開発は、令和3年度ノーステック財団 ものづくり開発推進事業(札幌市補助事業)を活用しおこなわれています。
API実装で可能になった例
- 介護事業所の入居者記録(生活等のデータ)を自動的に取り込み一括データ化
- 他社の労務計算ソフト、介護報酬計算ソフトとの連携
- 他社のリハビリ訓練用、ケアプラン専用の管理アプリとの連携
開発API内容
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- IoT機器、他社ソフトウェアとデータ連携するためのAPIの開発
(1)介護記録等データ登録用API
IoT機器から送られてくるバイタルサイン等のセンサーデータ等を受信するためのAPI。
IoT機器等に対し、CareViewerからセンサーデータ等を取得しに行くことも可能
(2)介護記録等データ参照用API
CareViewerデータベース内に蓄積されている介護記録データ等を他社ソフトウェアへ連携するAPI。 - フィンランドGillieAI社へ介護記録データ提供、および健康予測に向けたデータ解析と学習の実施
CareViewerデータベースに蓄積されたバイタルサイン等の介護記録データを参照用APIを通じフィンランド GillieAI社に提供し、AI学習により利用者の状態変化を予測。健康状態の逸脱、異常行動などの危険な状態を未然に防ぎ、利用者の事故防止・QOL改善、介護職員による介護の質の向上を可能に。 - インフィック社のベッドセンサー「LASHIC-sleep」からのデータを受信
利用者のベッドに備え付けるセンサーデバイス「LASHIC-sleep」から以下のデータを更新系API経由で取得
・人感(在・不在)
・体動(安静・動状態)
・姿勢(寝姿勢・端座・起き上がり・離床警告)
・寝返り(左寝返り・左移動・なし・右移動・右寝返り)
・睡眠状態(覚醒・睡眠)
・心拍数
- IoT機器、他社ソフトウェアとデータ連携するためのAPIの開発
今回のAPI実装で、介護現場職員の大きな負担であった介護記録作業と付随する事務的作業のゼロ化に向けた取組みの加速に成功したCareViewer。今後について、次のようにコメントしています。
「IoT機器で収集したデータをAIが分析し、データに基づいたAIケアプランの高度化・健康予測AIの実用化につなげ、データの収集、ひいては健康延伸の取り組みに向けて改善を実施していきます。」
CareViewer サイトURL:https://care-viewer.com/