この先要介護者が増え続けるなか、介護業界は人員不足に悩まされていますが、ICT・IoT・AIを用いて介護を変えることを目的とした「日本発ヘルスケア革命をおこすAIファンド」が設立されました。予定される活動概要を取り上げます。
AIケアプラン・介護記録ソフト「CareViewer」の高度化を目指す
国民の28%以上が65歳以上である超高齢社会の日本。要介護者が増え続けるなか、介護業界は人員不足という課題に悩まされています。このような状況に対しICT・IoT・AIを用いてこれまでの「介護」を変えることを目的に設立されたのが「日本発ヘルスケア革命をおこすAIファンド」です。
運営するのは日本KAIGOソフト(北海道札幌市)介護現場の働き方改革として、ICT・IoT・AI 等最新テクノロジー搭載のアプリを開発しています。
「日本発ヘルスケア革命をおこすAIファンド」は、ミュージックセキュリティーズ(東京都千代田区)が運営するインパクト投資プラットフォーム「セキュリテ」を活用して3月2日よりファンドを募集していますが、本ファンドで得た資金は、日本KAIGOソフトが開発、販売しているAIケアプラン・介護記録ソフト「CareViewer」で提供予定のサービス「AIケアプラン」の機能を高度化させるための開発費用として使用するとしています。
Withコロナ時代での介護環境もサポート
日本KAIGOソフトのAIケアプラン・介護記録ソフト「CareViewer」は、経済産業省による「平成29年度商業・サービス競争力強化支援事業(新連携支援事業)」として中小企業等経営強化法に基づく認定を受けています。
開発は北海道大学発のベンチャー企業であるテクノフェイスと連携、北海道大学の監修のもとに研究開発が進められてきたもので、政府と大学、民間企業が互いに協力・連携して開発された商品です。
CareViewerは事業所内スタッフ向け機能として、社内外のコミュニケーションを効率化するChatwork提供のビジネスチャット「Chatwork」と連携、介護記録ソフトとして初となるChatworkのチャットルームへの即時共有機能を備えていることが大きな特徴です。
Withコロナ時代での介護環境を見据え、家族向け機能として、利用者ごとに介護記録が共有できるように、連携可能なチャットルーム数を拡大する機能を強化、チャットルームへの写真共有機能も追加されています。
CareViewerにはケアプラン作成、モニタリング等の機能も搭載されており、例えばChatworkでビデオ会議を行いながら、CareViewerから共有された情報を確認しサービス担当者会議を行えるなど、リモート情報共有が可能となり、コロナ禍でもケアの質とコミュニケーションを維持する効果が期待できるものになっています。
今回のファンドで機能を高度化させようとするAIケアプランは、提供するための土台となるプロトタイプ開発し、必要なデータを収集するための仕組みづくりは実施済み。必要なデータも徐々に集まってきているといいます。
今後の展開について、同社は次のようにコメントしています。」
「今後は、AIを学習させながら精度を向上させ、ケア品質の向上へとつなげるための研究開発(高度化)を進めます。AIケアプランをサービスとして提供し、得られた収益の一部は健康寿命の増進に向けた取り組みへも寄付していきます。」
「日本発ヘルスケア革命をおこすAIファンド」
セキュリテ:https://www.securite.jp/fund/detail/6100#headingBenefits
楽天証券 :https://www.rakuten-sec.co.jp/web/crowdfunding/detail.html?fid=6100