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複数の異種ロボットを一元制御するツール、凸版印刷が開発

複数の異種ロボットを一元制御するツール、凸版印刷が開発 ICT・テクノロジー

凸版印刷が、Virtual Reality(VR)技術とComputer Vision(CV)技術を活用し、複数の異なる種類のサービスロボットを一元管理・制御するデジタルツイン・ソリューション「TransBots™」(トランスボッツ)を開発、介護分野においても新たなロボット活用の可能性が大きく広がりそうです。

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デジタルツイン技術が実現する新たなサービスロボットの可能性

技術進化が著しいロボットは、多方面での活用が期待されていますが、高齢者の増加によるサービス対応の必要度が増す介護業界は、特にその活用が待望される分野です。

人材不足の課題解消に向けたコミュニケーションロボットとしての期待同様、過疎化が進む地方や離島における看護不足の解消にも大きな期待が集まっています。そのカギを握る技術として注目されるのが「デジタルツイン技術」です。

デジタルツインは具体的には、「現実空間上のモノや環境の状態を収集し、デジタル空間上にコピーし再現する技術概念」のこと。現実世界と連動したデジタル空間上で動作したことが、リアルタイムに現実世界に反映されるようになります。
その実現には、次のような要素技術がかかわってきます。

  1. 現実世界を正確にとらえるセンシング技術
  2. 収集したデータを瞬時にクラウドに送信する5G(第5世代移動通信サービス)など通信技術
  3. 大量に蓄積されたデータを効率よく処理するビッグデータ技術
  4. ノイズの多い大量のデータの中から自律的に知見を導き出すAIやコンピュータビジョンの技術
  5. 複雑な情報を人間にわかりやすく自然な形で表現する3D/VR(Virtual Reality:仮想現実)/AR(Augmented Reality:拡張現実)といった視覚化技術

など

凸版印刷が開発したデジタルツイン・ソリューション「TransBots™」は、これまで培ってきたVR技術とCV技術を応用して、VR空間でのビデオチャットによる会話と、遠隔操作ができるテレプレゼンスロボットを組み合わせた新たなコミュニケーションを実現することが可能となっています。

複数の異種ロボットを一元制御するツール、凸版印刷が開発

「TransBots™」システム構成図 © Toppan Inc.

「TransBots」まずは介護・病院業務に応用

オペレータが管理画面を通して、VR空間上でロボットの走行コースを設定すると、実際のロボットが現在の自己位置を推定し、指定されたコース上の障害物を回避したり、ロボットからの音声で周囲に安全を促したりし、実際の目的場所まで安全に自律走行することができます。

また、走行コースの設定はVR空間上で設定できるため、遠隔地からのロボット遠隔操作も可能です。

これらの機能を利用し、入場制限が設けられた展示会やコンサートなど大規模イベントへの遠隔参加や、離島の住民がオンラインの介護や医療サービスを受けるなどさまざまな活用が期待できます。
テレプレゼンスロボット以外の搬送ロボット、移動型ピッキングロボットやドローンなど多様なサービスロボットの活用も可能となります。

昨今では新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、人の移動を制限する、人との接触や対面を避けるなど、ビジネスや生活のスタイルが大きく変化してい現状も相まって、デジタルツイン技術はビジネス用途での活用も広がって行きつつあります。

凸版印刷は次のようにコメントしています。

「TransBots™」を始めとしたデジタルツインの実現をサポートするソリューション開発を通じて、ふれあい豊かでサステナブルなくらしの実現を目指します。
本ソリューションを応用展開し、まずは回診、診療、配薬、面談、面会などの病院業務や、シェアオフィスでの会議、受付業務など施設設備と連動したテレプレゼンスロボットサービスの実証を行い、2022年のサービス実現を目指します。

 

「TransBots™」の特長

複数の異種ロボットを一元制御するツール、凸版印刷が開発

複数の異種ロボットを一元で協調制御が可能
本ソリューションではロボットの種類に関わらず、VR空間での制動シミュレーション結果を、実空間の該当するロボットへの制動に反映することで複数のロボットを一元管理し、協調制御を行うことができます。空間内に複数台ロボットが存在しても、お互いの位置を把握し、衝突することなく走行することができます。

安全安心で簡単なロボット操作が可能
本ソリューションの管理画面からロボットの走行コースを設定すると、ロボットが自己位置を推定し、指定されたコースの障害物を回避したり、ロボットからの音声で周囲に安全を促したりし、目的場所まで自律走行することができます。走行コースの設定も高度な専門性を要しないため、オペレータは複雑な操作をする必要がなく、誰でも簡単に動かすことができます。

VRやその他のコミュニケーションツールと連動したデジタルツイン構築も可能
凸版印刷が提供している「IoA Work™」(※1)「IoANeck™」(※2)「V-MESSE」(※3)を始めとするツールと連動し、様々なニーズに対応することが可能です。

テレプレゼンスロボットについて

「TransBots™」開発において、下記のロボットメーカー各社と連携しました。
・「Ohmni® Robot」:Ohmnilabs,Inc(USA)
日本国代理店:エレマテック株式会社(本社:東京都港区)
・「temi – The Personal Robot」:temi USA inc. (USA)
日本国内総代理店:株式会社 hapi-robo st(本社:東京都世田谷区)
・「THOUZER -協働運搬ロボット」:株式会社Doog(本社:茨城県つくば市)

(※1)「IoA Work™」
 遠隔体験技術を用いて利用者が働く場所となるオフィスをリアル空間とバーチャル空間から自由に選択し、新しいリモートワークの環境を提供するサービス
(※2)「IoANeck™」
 前面に搭載された端末から映像やさまざまなコンテンツの送受信が可能な、首にかけるだけで遠隔地にいる人と体験を共有できるウェアラブルデバイス
(※3)「V-MESSE」
 オンライン展示会の開催に必要なさまざまな機能をカスタマイズして利用できるプラットフォーム
<トップイメージ>Macrovector – jp.freepik.com によって作成された abstract ベクトル

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