国内の介護領域の社会課題解決に取り組む一般社団法人りぷらは、介護をする家族(ケアラー)の相談や介護学習等コンテンツを提供するオンラインサービス『介護の架け橋 〜介護の準備と相談室〜』を6月15日からスタートします。ケアラーの不安の解消、介護うつや介護離職の予防にもつながる新たなサービスとして展開します。
増加する“ケアラー”が抱える悩みに寄り添えるサービスを
最近“ケアラー”という言葉が良く聞かれるようになりました。
家族や知人など身近な要介護者のケアに努める人を指す言葉ですが、以下のような状況にあることが多いようです。
- 精神疾患や依存症、ひきこもりの家族のケアからくる疲労感
- 子育てと介護の両方に追われ、十分に対応できずにいる思いからくる罪悪感
- 親や祖父母の介護に終始し、学校の宿題も友達との時間も取れない疎外感
- 障害のある子ども(兄弟姉妹)の世話で、自分の時間がない孤独感
そういう状況でありながら、本人の方が大変だろうという思いから、ケアをする自分の悩みや苦労を誰かに相談したりはできないという人が多いことも考えられます。
総務省統計局の就業構造基本調査(2017年)では、
- 15歳以上のケアラーは、H24年557万人、H29年627万人と、5年間で70万人増加
- 介護をする人の1/4が、介護による抑うつ状態になる
- 介護離職者は年間に10万人
といった状況が見て取れます。
そうしたなかで、
「介護は育児と違い、いつまで続くか分からない場合がほとんどです。昨今の新型コロナウイルス感染拡大に伴って、高齢者の社会的孤立により虚弱化へ進行する方もおり、これまで以上に家族の介護への備えや初動対応が重要です。」
として、りぷらすがその解決につながる『介護の架け橋 〜介護の準備と相談室〜』としたオンラインサービスに着手しました。
https://replus.mystrikingly.com
「知識の提供」「相談の窓口」で健全に介護と向き合うコミュニケーションを図る
課題のひとつにあげる初動の遅れの要因
りぷらすが「家族への介護にこれまで以上に重要になる」とするひとつが初動の遅れ。その要因については以下のように受け止めています。
1)正常性バイアスのため
自身の親は大丈夫だと思ってしまうため。また、家族に相談しても、まだ大丈夫だと理解されないため。
2)公的機関を知らない、またはアクセスしにくい
必要に迫られて初めて公的機関を調べる方が多く、事前に認識している方は少ない。
また仮に知っていても、仕事終了後や土日では相談できない場合もある。
これらの理由によって、対応が後回しになってしまうことがあります。
りぷらすが新たにスタートする『介護の架け橋オンライン 〜介護の準備と相談室〜』は、上記の課題を解決するために介護への備えのための学習や相談の機会を自宅で気軽にアクセスできるようにオンライン環境にて整備したもの。
また、介護が必要な状況でも、セカンドオピニオンのように第三者的に相談できるなど、頼れるサービスを提供するものとなります。
「介護の架け橋オンライン」サービス内容
- 介護学習コース:介護に関する基本的な情報を学ぶコースです。事前に情報を知っておくと、いざという時にスムーズに動けます。個別の情報よりも、まずは全体像を押さえておくことが、介護と仕事や家庭との両立に大切です。
- 介護相談コース:介護に関して、医療や介護の専門家に相談するコースです。お客様のための相談時間です。より良い自分の状態を整えることにつながります。
本サービスに関する詳細
https://www.kaigo-kakehashi.org