介護施設等で配膳・下膳を全自動・非対面で行い、オペレーション改善および売上・利益貢献を目指して、スマイルロボティクス(東京都文京区)が開発を続けるロボットがレストランで試験運用を実施。本格的な実用化に向け大きく前進しました。その様子を紹介します。
ロボティクス技術の社会実装・実用化に向け積極的に推進
スマイルロボティクス株式会社は「ロボット技術で全世界に笑顔を」をミッションに、元Google(SCHAFT)のロボットエンジニアが集まり、2019年に創業したロボットスタートアップです。
開発を進めるロボット「ACUR-C(アキュラシー)」はアーム付き搬送ロボットで、配膳・下膳を全自動・非対面で行えるロボット。
人手不足や人件費高騰に悩まされるなか、さらに昨今のコロナ禍で苦しむ飲食店・宿泊施設・介護施設等がロボットの力を借り、スタッフは「人にしか出来ないおもてなし業務」に注力することで、オペレーション改善や売上・利益貢献を目指して開発が進んでいます。
◎既存の配膳ロボットとは異なり「ロボットアーム」を有する
◎既存の配膳ロボット同様に「自律移動」が可能である
これらによって「つかむ」「はこぶ」を完全自動で行い、店員もお客様もお皿の乗せ換えをする必要がなくなり、配膳・下膳の無人化を実現しました。
▼スマイルロボ ACUR-C
https://www.smilerobotics.com/product
今回の試験運用は、野口観光グループの野口リゾートマネジメント(北海道登別市)が運営する「源泉のお宿 湯河原千代田荘」のメインダイニングさくら(https://chiyoda-sou.com/)で実施したもの。
試験運用後、スマイルロボティクスは
「利用者が食べ終えた後の実際の食器には、汁物が残っていたり、バランス悪く積まれていたり等もありましたが、落下させてしまう等のトラブルもなく、想定通り一連の動作を実現することが出来ました。」
とコメントしています。
試験運用の内容
今回の試験運用は、施設側のオペレーションに合わせて「下膳」にフォーカスして実施しました。
具体的な一連の動作は以下の通りです。
- タブレットでテーブル番号を指示
- ロボットが自律移動で障害物を回避しながら指定のテーブルに移動
- アームを使ってトレイを体内の棚に回収
- 別の空トレイをテーブルに設置)※動画では割愛
- 再び自律移動で障害物を回避しながら所定の下膳口まで移動
- 回収したトレイを下膳口に置く
※ロボットは配膳も対応可能です
▼アーム付搬送ロボットACUR-Cの試験運用の様子(動画)
今後の展開についてコメント
「今回の試験運用にて確認出来た各種技術の有効性と新たに得られた課題を踏まえて、スマイルロボは引き続き、ロボットの社会実装・実用化に向け、様々な環境下での試験運用を行い、追加開発を行って参ります。
つきましては「アーム付搬送ロボット」の導入・試験運用にご興味のある施設関係者の方は、お気軽にお問い合わせください。(飲食店・宿泊施設・介護施設・商業施設など)また「アーム付搬送ロボット」に限らず、ロボティクス技術の社会実装・実用化を見据えた開発全般(共同開発・受託開発含む)も積極的に進めています。
ロボットを使って解決したい課題をお持ちの事業者様など、ご興味のある事業者様はお気軽にお問い合わせください。」▼スマイルロボ ソリューション事業のご紹介
https://www.smilerobotics.com/solution