AIが言葉を読み取り記録してくれる介護記録AIアプリ「CareWiz 話すと記録」がリリースされます。この記録の自動化で、スタッフ1人あたり1日40分の時間削減が可能になるということです。開発者のエクサウィザーズ(東京都港区)のコメントを交え、特徴を紹介します。
入所者と向き合う時間をさらに増やすために、介護現場の声から生まれたアプリ
開発者のエクサウィザーズは、AIを利活用したサービスによる社会課題解決に取り組む技術開発企業。AIエンジニアをはじめ、ソフトウェアやハードウェアのエンジニア、戦略コンサルタント、UI/UXデザイナー、介護などのドメイン専門家、研究者、政策の専門家など分野横断的な人材が在籍し、介護・医療・HR・ロボット・金融・カメラなどさまざまな領域でAIプロダクトの開発と実用化に取り組んでいます。
今回の介護記録AIアプリ「CareWiz 話すと記録」(https://carewiz.ai/hanasuto)の開発にあたって、着目した課題が介護記録の入力。
介護サービス事業所・施設では、介護スタッフが1日の介護記録保存やほかのスタッフへの申し送りをするために、介助を終えたあとにパソコン等で介護記録を入力していますが、現場で介助をしながら介護記録のためのメモを取ったり、介助を終えたあとに入力作業をすることは大きな負担となります。
“介助中に介護記録を自動で残すことができれば、介護スタッフの業務負担軽減になり、施設利用者と向き合う時間も増やすことができるようになる”ということから、「介護記録に“話す”ことを活かせないか?」との介護現場の声をもとに開発されたものです。
介護記録・請求ソフトと連携、記録自動化によりスタッフ1人あたり「1日40分の時間削減」
「CareWiz 話すと記録」は、介護サービス事業所・施設の利用者名と介助の内容を声に出して発話するだけで、AIが介護記録に関連する言葉だけを読み取り記録化してくれます。
保存された記録は、カラフルでわかりやすいカード形式による表示で、他のスタッフもすぐに閲覧ができます。どれくらい食事や水分を摂ったか、どのような様子だったかなど利用者の状況が共有しやすくなっています。
介護サービス事業所・施設でのユーザー調査では、記録自動化によりスタッフ1人あたり「1日40分の時間削減」を実現したということです。
「CareWiz 話すと記録」は、ケアコネクトジャパンが提供する、全国12,000の介護サービス事業所・施設や障がい福祉サービス事業所で導入されている介護記録・請求ソフト「CAREKARTE(ケアカルテ)」との連携を実現しています。
声で記録をしたあと「CAREKARTE」に簡単にデータ連携でき、介護記録・情報共有・保険請求までを一気通貫で行えるようになっているのも大きな特徴です。
今後について、エクサウィザーズは次のようにコメントしています。
「介護スタッフの負担を「CareWiz 話すと記録」で軽減しながら、法定の介護記録・情報共有・保険請求は「CAREKARTE」とデータ連携することで施設全体の業務効率化を図り、介護を必要としている方々と向き合う時間をさらに増やすことを目指します。
今後は、そのほかの介護記録・請求ソフトとの連携を増やし、導入可能な介護サービス事業所・施設を拡大していきます。」