AIやICTを活用した介護福祉プラットフォームサービスを提供するウェルモ(東京都千代田区)から、居宅介護支援事業所のケアマネジャー向けのケアプラン作成支援AI「ミルモぷらん」が発売されました。座学研修やOJT以外に経験・知識の差をカバーする手段となること、情報収集や事務処理時間の短縮に貢献するツールとして期待されます。
ケアマネジメントの質を担保しながら生産性向上を目指す
ウェルモから発売が開始された「ミルモぷらん」は、自然言語処理技術に基づくAIで、ケアマネジャーのケアプラン(居宅サービス計画書)作成業務を支援するクラウドサービス。ケアプラン作成時に必要な専門知識の学習、文章提案、事業所提案など機能が備わっています。
ケアマネジャーは地域包括ケアシステムのハブとなる重要な存在ですが、利用者のケアや関係各所との調整、請求業務など業務量は膨大なもの。求められる知識も医療・介護・リハビリ・看護・福祉などと多岐にわたり、業務負担の軽減は喫緊の課題となっている状況です。
「ミルモぷらん」には、そうしたケアマネジャーの業務を軽減することが期待されています。
AIの活用によって、座学研修やOJT以外に経験や知識の差をカバーする手段を提供し、情報収集や事務処理時間を短縮することが可能になります。
ウェルモでは「ケマネジャーのがケアマネジャーにしかできない“利用者に寄り添う相談援助業務”に注力できる心と時間の余裕を生み出し、利用者により喜ばれる介護の実現につながることを目指しています。」とコメントしています。
「ミルモぷらん」主な特長
ケアプラン第二表作成支援をする点が大きな特長で、そのための専門知識補助、文章提案、サービス資源情報の提案などの機能を持ちます。
1)専門知識の補助
アセスメントデータを入力すると、AIが医療知識やケア事例を探して提案したり、疾患一覧から医療知識を検索したりすることができます。
2)ケアプラン文章の提案機能
AIが学習したアセスメントとケアプランのデータから、ケアプラン第二表作成時の文章候補を提案します。提案文章はそれぞれ5つで、選択した後に細かい言い回しを自由に修正したり、選択したいものがなければゼロから自由入力したりもできます。その文章をAIが解析し、さらに次の提案に活かされます。
3)サービス資源情報の提案
ウェルモが展開する地域ケア情報見える化サイト「ミルモネット」と連携しており、ご利用者のニーズに応じた介護保険内サービスの選択肢を提案します。(実装は今夏の予定)
4)操作しやすい画面
面倒な操作を極力省いた画面設計で、直観的な操作が可能となっています。
サイトから問い合わせ https://milmoplan.welmo.co.jp
「地域包括ケアシステムDX」のコンセプト動画を公開
「ミルモぷらん」の発売にあわせ、ウェルモはデジタル技術を導入し、地域包括ケアシステムを進化させる「地域包括ケアシステムDX(デジタルトランスフォーメーション)」という介護事業のビジョンを描いたコンセプト動画を公開しました。
その意図について、
「ケアマネジャーの実務をサポートする中で、さまざまなサービスをつなぎ合わせた先にあるトータルで目指したい社会を描き、共感してくださる仲間を増やし、ともにより良い介護を目指していきたいという願いを込め、このコンセプト動画を作成しました。」
とコメントしています。