モーションセンサーを利用したゲーム性ある豊富なコンテンツで介護レクリエーションやリハビリテーションを支援する非装着・非接触型の自立支援ツール「TANO」(TANOTECH開発)に、機能強化された2021年度版が6月リリースされます。強化ポイントを中心に、活用メリットを紹介します。
利用者からの要望を反映したアップデートに
TANOTECH(神奈川県平塚市)が開発した「TANO」は、モーションセンサーを利用した福祉・介護・教育現場向けのゲーミフィケーションテクノロジー。センサーの前に立つだけで体の骨格や音声を読み取り、直感的に楽しく運動することができるシステムです。
身体への器具装着が不要なことから、ベッドに寝た状態や車椅子に乗った状態であっても使用可能な点が大きな特徴です。
2021年度版となる今回のバージョンアップでは、新たな要素として、介護レクリエーションの作業時間削減可能な新機能「TANOループ」を実装し、レクリエーションに限らずリハビリテーションやイベントなど用途別にコンテンツを自動再生する機能や、理学療法士監修による運動/測定コンテンツの拡充、プレイ結果の履歴確認機能の実装が予定されています。
いずれも多くの利用者からあがっていた要望に応えるもので、利便性の大幅な向上が期待されます。
介護レクリエーションの作業時間削減可能な「TANOループ」
130種類以上のTANOのコンテンツを「レクリエーションセット」「リハビリセット」「キッズセット」「イベントセット」「脳トレセット」など、用途に合わせたコンテンツセットにして、自動で順番に進められるループ再生が可能となります。
現場でスタッフや司会者が付きっきりで操作する必要がなく、最初にセットを選んでおくだけの簡単操作で運動が可能に。そのため、施設でのレクリエーション業務の負担が軽減されるものとなります。
理学療法士監修による運動/測定コンテンツの拡充
身体の柔軟性を測る「モーションリミット」、光っているパネルを素早くタッチしていく「スピードタイムテスト」などの計測コンテンツを強化。
また、足踏み時の膝の上下運動を認識して景色が進んでいく「足こぎループコンテンツ」を追加。長時間の歩行トレーニングやエアバイクでの下半身の筋力トレーニングなど、外部機器と組み合わせてた活用も可能となります。
プレイ結果の履歴確認機能
多くのご利用者から要望のあった、履歴確認機能を実装。ユーザー単位で過去のプレイ結果を確認でき、運動時のモチベーション向上につながることが期待されます。
また、現在のKinectV2センサーに加え、サイズ・重量とも半分以下の軽量化となる新型センサー(RealSense)への対応が予定されています。