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医療介護連携<現場の実際> 認知症における意識調査結果は?

国が推進する地域包括ケアシステム(※)構築の一環として、医療介護連携を進める動きが広まっています。実際に両者の意識はどこまで共有できているのか、医療分野でのマーケティングリサーチを専門とするマクロミルケアネットがヘルスケアサービスを展開するインターネットインフィニティ―と共同で、医師とケアマネジャーを対象に意識調査を実施。医療と介護の連携がうまくいかないと早期発見・治療が難しい疾患の一例として「認知症」を取り上げ、お互いの意識の違いを調査しました。 調査

国が推進する地域包括ケアシステム(※)構築の一環として、医療介護連携を進める動きが広まっています。実際に両者の意識はどこまで共有できているのか、医療分野でのマーケティングリサーチを専門とするマクロミルケアネットがヘルスケアサービスを展開するインターネットインフィニティ―と共同で、医師とケアマネジャーを対象に意識調査を実施。医療と介護の連携がうまくいかないと早期発見・治療が難しい疾患の一例として「認知症」を取り上げ、お互いの意識の違いを調査しました。
  
(※)地域包括ケアシステムの実現へ向けて 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/
  

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「認知症における意識調査」調査結果のサマリー

1. 認知症の医療現場で「医療と介護が連携できている」、医師4割、ケアマネジャー3割
2. 「認知症予防は早期発見が重要だ」、医師8割、ケアマネジャー9割
3. ケアマネジャーと連携できている医師の8割強が、“ケアマネジャーとの連携は集患に役立つ”と回答。連携できていない医師の1.4倍
4. 認知症患者の“転倒予防”に大切なことは? 医師・ケアマネジャーともに認識に相違はなく、「転倒の原因となりうる薬剤の見直し」、「環境の調整」、「動きづらさの改善」が上位
5. ”抗認知症薬の積極的な使用”について、医師の8割、ケアマネジャーの6割が肯定的

 

「認知症における意識調査」調査結果

1. 認知症の医療現場で「医療と介護が連携できている」、医師4割、ケアマネジャー3割

認知症の医療現場において“医療と介護が連携できている”と回答した割合は、医師が40.9%(「十分に連携できている」7.3%、「やや連携できている」33.6%)、ケアマネジャーで30.6%(「十分に連携できている」4.1%、「やや連携できている」26.5%)でした。医師・ケアマネジャーともに連携できていると回答した割合は半数に届いておらず、現時点では十分とは言えないようです。
  

 

2. 「認知症予防は早期発見が重要だ」、医師8割、ケアマネジャー9割

認知症予防における“早期発見の重要度”については、医師の81.3%(「非常に重要である」47.7%、「やや重要である」33.6%)、ケアマネジャーの94.3%(「非常に重要である」70.4%、「やや重要である」23.9%)が、重要であると回答しました。
  

 

3. ケアマネジャーと連携できている医師の8割強が、“ケアマネジャーとの連携は集患に役立つ”と回答。
連携できていない医師の1.4倍

“ケアマネジャーとの連携が集患にどの程度役立つか“を医師に尋ね、実際にケアマネジャーと連携できていると回答した医師・連携できていないと回答した医師別に回答を比較しました。集患に役立つと考える割合は、ケアマネジャーと連携できている医師で86.6%(「非常に役に立つ」42.2%、「やや役に立つ」44.4%)、一方ケアマネジャーと連携できていない医師では63.1%(「非常に役に立つ」22.3%、「やや役に立つ」40.8%)でした。
  

 

4. 認知症患者の“転倒予防”に大切なことは?医師・ケアマネジャーともに認識に相違はなく、「転倒の原因となりうる薬剤の見直し」、「環境の調整」、「動きづらさの改善」が上位

認知症患者の転倒予防に大切なこととして、医師で多かった回答から順に「転倒の原因となりうる薬剤の見直し」59.5%、「環境の調整」58.2%、「動きづらさの改善」49.5%でした。ケアマネジャーも順位は同じで、「転倒の原因となりうる薬剤の見直し」72.1%、「環境の調整」71.8%、「動きづらさの改善」48.4%でした。
  

 

5. “抗認知症薬の積極的な使用”について、医師の8割、ケアマネジャーの6割が肯定的

今後(もしくは今後も継続して)、抗認知症薬を積極的に使いたいと考えているか、医師とケアマネジャーの回答を比較しました。使用に前向きな割合は、医師で78.2%(「非常にそう思う」37.3%、「ややそう思う」40.9%)、ケアマネジャーで62.5%(「非常にそう思う」27.7%、「ややそう思う」34.8%)でした。
  

 

今回の調査結果から、医師・ケアマネジャーともに認知症の早期発見が重要であると考えているものの、連携はまだ十分には進んでいないということが分かりました。認知症の早期発見・早期治療のためにも、医療と介護の連携を進めていくことが望まれます。
  
  

調査概要
調査名:認知症における意識調査
調査主体:マクロミルケアネットとインターネットインフィニティーの共同調査
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:ケアマネジャー508名/「ケアマネジメント・オンライン」の登録会員医師(認知症専門医・非専門医)220名/「ケアネット・ドットコム」の登録会員
調査期間:2020年2月27日(木)~2020年3月2日(月)
https://www.macromill.com/press/release/20200401.html 
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