-2026.3.12発表-
NTTドコモビジネスX株式会社が「ワーキングケアラー支援の実態とサービスニーズの調査」を実施。企業の両立支援制度の活用が進んでいないことなどが明らかに。
就労と介護を両立する「ワーキングケアラー」の現状
「ワーキングケアラー支援の実態とサービスニーズの調査」は、就労と介護を両立する「ワーキングケアラー(=ビジネスケアラー)」に着目し、就労世代が担う介護の実態や、仕事と介護の両立における制度の現状と課題、将来を見据えた介護サービスへの意識やニーズを把握することを目的としたものです。
対象は就労している30代~60代の男女1,061人。
その結果、
●就労者の約2割が介護経験、5年以上に及ぶ介護期間も3割超え
●企業の両立支援制度の導入が進む一方で活用は進まず
●将来の介護には「頼れる人がいない」ことが不安材料
といったことが明らかになりました。
主な調査結果は以下です。
調査方法:非公開型インターネットアンケート(NTTコム リサーチ クローズド調査)
調査対象:就労している30歳以上の男女
調査機関
●NTTデータ経営研究所株式会社 ライフ・バリュー・クリエイションユニット
●NTTドコモビジネスX株式会社
有効回答者数:1,061人(男性:560人、女性:501人)
「介護と仕事の両立支援制度」の利用度は
勤務先で導入されている「介護と仕事の両立支援制度」および制度の有無にかかわらず「活用が難しいと感じる制度」について確認(複数回答可)。
「介護休業制度」(19.5%)や「テレワーク・在宅勤務制度」(13.8%)などの導入が一定程度進んでいる一方で、これらの制度に対して「活用が難しい」と感じる割合も同程度みられ、制度が整備されていても実際には活用しづらい実態がうかがえました。

導入している制度/活用が困難な制度(MA)
また、勤務先で制度が導入されていると回答した介護経験者(n=90)のうち、「いずれの制度も活用していない」との回答が42.2%に上り、制度整備が進む中でも、実際の利活用は限定的であることが示されました。

実際に活用した制度・取り組み(MA)
勤務先で制度が導入されていると回答した人(n=309)を対象に「出産・育児支援と比較した介護支援の制度充実度」について、また全員を対象に「介護に関する支援の必要性を職場に伝えるハードル」について確認。
「出産・育児支援の方が充実している」と回答した人は62.1%に達し、「介護支援の方が充実している」はわずか4.5%にとどまりました。
また「出産・育児よりハードルが高い」と感じる人が46.8%と半数近くを占めました。制度面および心理面の両面で、介護支援は出産・育児支援に比べて遅れを取っていると感じる人が多い現状が明らかとなりました。

出産・育児と比較した際の制度の充実度および支援の必要性を伝えるハードル(SA)
自身が介護を必要とする立場になったら
全員(n=1,061)を対象に、将来、自身が介護を必要とする立場になった場合に不安を感じる内容について確認しました(複数回答可)。
「介護してくれる人がいない/頼れる人がいない」(49.9%)が最も多く、次いで「経済的に介護を受けられるか」(36.1%)、「判断能力が低下したときの対応」(34.6%)が続きました。
これらから、将来の介護に対しては、介護人材や家族の支援不足、費用負担、判断能力の低下など、人的・経済的・認知的な複合的リスクへの懸念が浮き彫りとなりました。

介護を必要とする立場になった時の不安(MA)
NTTデータ経営研究所 ライフ・バリュー・クリエイションユニット マネージャー 山崎 智美
「本調査は、就労と介護を両立する「ワーキングケアラー」に着目し、仕事と介護の両立における企業による支援制度や官民の介護支援サービスの現状と課題を利用者目線から明らかにしています。
企業にとってはワーキングケアラーを支援することによる経済的メリット(=経済損失の抑制)は大きいと考えられます。一方で、企業に制度が整備されていても実際の活用にはさまざまなハードルが存在することが明らかとなりました。
既存の支援制度の見直しや制度を利用しやすい職場風土づくりなども非常に重要になると考えられます。弊社では、ワーキングケアラーの実態を踏まえ、企業における制度設計・構築に向けた取り組みが進むよう、引き続き支援してまいります。」
「ワーキングケアラー支援の実態とサービスニーズの調査」詳細
https://www.nttcoms.com/service/research/report/20260312/
NTTドコモビジネスX株式会社
https://www.nttcoms.com/

