医療関連事業者とケーブルテレビ事業者など13法人が、地域住民が自宅で簡単に診療・服薬指導を受けられるスマート医療実現に「地域スマート医療コンソーシアム」を設立。人材育成やサービスのノウハウ共有、DX推進への取り組みなど活動を展開するとしています。コンソーシアムの概要を紹介します。
オンライン診療の推進・普及を目指して
13法人により設立された「地域スマート医療コンソーシアム」は、高齢者を含む地域住民が利用しやすいオンラインによる医療・介護・ヘルスケアサービスの普及促進を目指し、オンライン診療サービスの提供に携わる医療事業者、保険調剤薬局事業者、ヘルスケア事業者、ケーブルテレビ事業者などが参画し、課題解決に取り組むものです。
国内のオンライン診療は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともない、2020年4月に時限的・特例的措置として、オンライン診療・服薬指導の実施条件の規制緩和が行われましたが、諸外国と比べ受診率は低く、厚生労働省の調査で2020年10月~12月の利用者層は、医療機関の受診が多いはずの61歳以上が5%未満にとどまっています。
普及促進には、スマホやPCの所持率が低く操作にも慣れていない高齢者の利用促進が不可欠といえる状況です。
「地域スマート医療コンソーシアム」では、医療関連事業者が持つ診療・服薬指導の知見と、オンライン診療プラットフォーム事業者やケーブルテレビ事業者の通信機能を連携し、医療分野におけるデジタルコミュニケーションの場を提供することによって幅広い年代に利用しやすいサービスの普及活動を展開するとしています。
・人材育成・利用者ニーズの発掘などを目的とした調査・勉強会などの開催
・オンライン診療サービスを提供している事業者の商品事例やノウハウ・課題の共有
・ヘルステックを活用した予防医療サービスの展開など、医療DXの推進に向けた取り組み
「今後、本活動の趣旨に賛同する企業・団体など幅広く参加を受け付け、地域スマート医療普及に向け業界の垣根を超えた連携を進めてまいります。」
とコメントしています。
地域スマート医療コンソーシアムWEBサイト
https://cons-tch.jp/
理事長からのメッセージ
理事長 竹内 公一
千葉大学医学部附属病院
患者支援部 部長・特任准教授
オンライン診療の普及に向けた課題は、ITと同じくラストワンマイルにあります。地域の高齢者に、オンラインコミュニケーションツールをいかに提供して利用してもらうのかが肝心です。ITリテラシーの有無に関係なく誰もが簡単に使うことが出来る、徹底的に利用者目線に立ったサービスは、まだそう多くはありません。患者と向き合う医療事業者と地域をよく知る地域の通信事業者が連携することで、より利用者ニーズに沿ったオンライン診療へと発展させていく、それがわたしたちの目標です。
地域スマート医療コンソーシアム参画 医療機関・事業者 (五十音順)
【医療機関】
千葉大学医学部附属病院 患者支援部
【保険調剤薬局事業者】
株式会社ココカラファイン
株式会社トモズ
日本調剤株式会社
【オンライン診療プラットフォーム事業者】
株式会社インテグリティ・ヘルスケア
株式会社MICIN
【ヘルスケア関連事業者】
KDDI株式会社
住友商事株式会社
【ケーブルテレビ事業者】
株式会社愛媛CATV
ケーブルテレビ株式会社
株式会社CCJ
株式会社ジュピターテレコム (事務局)
株式会社ZTV