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日立がシニアの「社会参加」を促し介護予防を支援する新事業

日立がシニアの「社会参加」を促し介護予防を支援する新事業 介護・福祉

日立製作所は、日本老年学的評価研究機構との共同研究のもと、外出や他者との交流といったシニアの社会参加行動を測定し、データに基づく介護リスクの予測や介護予防のための行動介入を支援する新事業の概要を公表しました。

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企業や自治体と連携、健康長寿社会を実現するエコシステムに

日立製作所が立ち上げる新規事業は、高齢者と企業、自治体と結ぶプラットフォームを構築し、社会参加や健康維持を促進する仕組みづくりを担っていこうというもの。
その中核となるツールとして、新たに提供するスマートフォンアプリ「社会のすゝめ」で外出・行動状況の測定・見える化や、そのデータに基づいた健康アドバイス、日本老年学的評価研究機構(JAGES機構)の先行研究に基づくコンテンツ配信などを提供します。

日立がシニアの「社会参加」を促し介護予防を支援する新事業

賛同企業や自治体などを幅広く募り、プラットフォームとなるアプリを通じて連携することで、介護予防効果を還元できるサービス展開など、シニアの社会参加を促進する仕組みの開発と社会実装を加速させて、「人生100年時代」における健康長寿社会の実現に向けたエコシステムの構築に取り組むとしています。

※「社会参加」:外出する、地域や趣味の集まりに参加する、友人に会うなど、生活の中で他者と交流する行動と定義

共同研究する日立とJAGES機構は、以前から高齢者の行動による予防効果をデジタルに評価・分析できる仕組みの検討を進めてきた関係。JAGES機構が2021年に公表した調査結果の“シニアの社会参加が活発であるほど要介護認定の割合が低い”とする社会参加状態と要介護認定との関係に日立が着目。医療ビッグデータから将来の入院発生リスクを予測する「Risk Simulator for Insurance」の開発など、人の健康に関わるデータを分析して将来リスクの予測を可能とする技術開発を進めてきたことから、ノウハウを応用することで社会参加の促進に向け取り組んできていたものです。

 

テスト検証で社会参加行動の活発化を確認

日立がシニアの「社会参加」を促し介護予防を支援する新事業

プラットフォームとして中核となる「社会参加のすゝめ」は、スマートフォンの位置情報や歩数などのデータを用いて、疑似的に社会参加状態を計測できるほか、JAGES機構の優れた先行研究の論文をわかりやすくしたコラムなどから、介護予防に向けた知識獲得と社会参加を促進するというものです。
シニアをターゲットとしたさまざまな事業者が支援事業に参画でき、シニアがそれを享受できる、そうした介護予防支援に向けた新しい仕組みづくりをめざしています。

2020年に事業化に先立ち約90名のシニアにテスト用アプリを活用してもらい、4ヵ月間データを計測しつつ社会参加を促す情報提供を行ったところ、一定の割合で社会参加行動が活発化したことが確認できたということです。

今後は、プラットフォームを中核に、幅広い業界の企業や団体との連携を拡大させ、シニア一人ひとりが自身に合った社会参加の方法を見つけ、選択できるサービスの開発を目指すとしています。

JAGES機構 代表理事 近藤克則氏(千葉大学 予防医学センター 教授)からのコメント
「JAGES機構では長年社会参加状況とその数年後の介護認定との関係について研究してきました。日立と組むことで調査の精度が劇的に上がり、介護予防支援において今後さらなる効果が期待できます。2020年度の日立との実証事業では、スマホアプリを使った行動計測と社会参加を推奨するコラム送付による行動変容を促す取組みの可能性と課題の両面を探り、その結果、“測れる” “変われる” “楽しめる” の3つの示唆を得られました。「アプリによる社会参加促進」の実現可能性が示唆されたと考えます。」

「社会参加のすゝめ」に関するWebサイト
https://www.hitachi.co.jp/ShakaiSanka-no-SUSUME/
※「社会参加のすゝめ」スマートフォンアプリは、App StoreおよびGoogle Play™のほか、本サイトから無償ダウンロードで利用可能(2022年4月末公開予定)。

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