[CareTex福岡/北九州市]介護施設の現場では人手不足への対応は急務な課題です。対策のひとつとしてその存在感が高まる見守りシステムですが、導入するにもいくつかの障壁があることも事実。そうしたなか、長崎市のベンダからその障壁が超えられそうなシステムが発表されています。
見守りシステムは進化しつつも、すんなり導入とはいかない
2月に実施された第3回CareTex福岡の展示会場でもゾーニングされ、10社以上の企業が自社で開発または販売するシステムを展示紹介していました。
ここ数年、現場で収集した膨大なデータをリアルタイムに解析して、必要なデータだけをフィードバックし対応を効率化するIoT(Internet of Things)ソリューションにより、見守りシステムもいままで以上に現場の職員の負荷を軽減するものになっています。
必要となる技術や機器はセンサーやカメラ、サーバ環境にAI、管理用アプリケーション、そうしたデータをつなぐインターネット。各ベンダがトータルで提供してくれるため、特別に技術的な知識は求められないものの、操作に難を感じたり費用面などがネックとなっていることが少なくないようです。
導入も操作も簡単な「すいすいケア」
そうしたなか、簡単さをアピールしていた見守りシステムがSFKエンジニアリング(長崎県長崎市)の「すいすいケア」。居室のセンサーが異常を検知したらアラームを発してくれるIoTシステムとしての機能がベースですが、居室に設置したWebカメラが反応、スマホのアプリでリアルタイムにカメラ映像で様子が確認できるため、その都度部屋に様子を見に行くまでもなく、適切な判断が下せることになります。仮に同時にアラームが鳴ったときなどは優先順を判断することも可能になります。
使い慣れたスマホでのアプリ操作も、居室選択→カメラボタンをタップするだけの操作で居室の様子までが確認できます。完了ボタンのクリックを含めてもわずか3ステップという簡潔さです。
そうした使いやすさに加え、「特長は安さ」と説明員。人感センサーやWebカメラなど手軽な機器で構成されていることもありますが、通信は無線でお互い接続可能なWi-Fiで構築できること。アクセスポイントさえあれば接続できるため、運用費も安く抑えられるということです。
中小規模別に価格設定されていることも、導入のしやすさにつながる点。見守り対象の利用者が数名程度でも、十分検討できる内容といえます。
また便利な点として「ナカヨ製のナースコールシステムとも連動できますから、コールをすいすいケアで一括対応することができます」(説明員)。すでにナースコールを活用中の施設には、より使い勝手のあるシステムとなるでしょう。
設置したその日から活用可能になるシステム。「まず地元の長崎の施設での導入を目指します」(説明員)ということで、長崎および九州近県の介護施設の人はぜひ知っておくべきシステムです。
樋口泰光
▼関連リンク
介護施設向けIoT見守りシステム「すいすいケア」
https://sfk-nga.co.jp/suisuicare