働き方改革実現ネットワーク広島(広島市南区)、社団明和会(広島県廿日市市)、介護見守りシステム「まもる~の」を展開するZIPCARE(東京都千代田区)3者は、ICTデータが介護職員の働きがい向上につながることの実証プロジェクトが開始されます。
DX視点で介護職の魅力を引きだし新しい働き方の提案へ
介護施設では高齢者の見守りや、不足を補うコミュニケーション課題の解消、業務効率の向上など、ICTシステムの導入は大きな期待がかかります。
ICT化は介護職員の働き方の改善と直結しているものといえますが、広島で、ICTの導入に働き方改革や働きがい向上の視点が重要であるとの見方から「介護×働き方改革×DX」のプロジェクトが発足されました。
働きがいについて、広島県では「従業員が所属する組織で働く価値を感じながら、意欲的かつ自律的に取り組むことができている状態」と定義されていて、従業員の心理的5要素から生まれ、それを戦略的に構築するための取り組みが必要であると考えています。
今回の「介護×働き方改革×DX」プロジェクトにおける実証では、ICT導入はハード面、その活用はソフト面(=効果的なマネジメント)としてとらえ、みまもり機器「まもるーの」の導入によるデータを利用者のソリューション(=ケアプラン改善)に活かせないか、職員皆で分析し、提案することで働きがい向上につなげたいと考えられています。
◆実証場所
医療法人社団明和会 サービス付き高齢者向け住宅 さくらす大野
◆使用ICT機器(下図参照)まもる~のStation・ベッド上の脈拍・呼吸・体動の情報
・離床、ドアの開閉、トイレの開閉、椅子の着座をセンサーでキャッチ
・室温、湿度、照度を把握
・スマートフォンで複数の居室状況を管理
◆実証項目
・職員の働き方
業務量、訪室回数、万歩計、ストレススコアをICT導入前後で比較
・利用者のQOL
睡眠、呼吸、離床回数、インシデントの回数などをICT導入前後で比較
・職員の働きがい
働きがいについてアンケート調査をICT導入前後で実施。下記の広島県
「働きがいのある会社モデル」にある従業員の心理的5要素を中心に評価を実施する
今回の介護現場へのICT導入と『働きがい』との関係を実証する研究は、広島初となるプロジェクト。働き方改革サポートにより「IT」と「人」の親和性を高めることで、働き方改革の本質である『働きがい』につなげ、介護業界の課題である「業務効率」や「人手不足」を解決し、県にとどまらず全国へ発信していきたいとしています。
プロジェクトを学術的な立場から実証
本実証研究における働き方改革や人的資源管理に関する評価・解釈については、県立広島大学大学院経営管理研究科(MBA)木谷宏教授の監修のもと実証を行います。
【特設】働きがい向上 取組サポートサイト
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/hatarakigai/commentary.html
一般社団法人働き方改革実現ネットワーク広島| https://hatarakikata-net-hiroshima.or.jp
株式会社ZIPCARE| https://zipcare.co.jp
医療法人社団明和会| https://www.onoura.or.jp/about/meiwakai/