金沢QOL支援センター(石川県金沢市)が国内初のプログラムを開始します。障がい者就労支援分野での起業やキャリアアップを目指す医療福祉専門職の人を対象にした企業支援プログラム。その概要を紹介します。
就労支援施設の運営で確立した手法をベースにモデル化
金沢QOL支援センターは、「福祉が地域を⽀える社会の実現」というビジョンのもと、医療や介護を必要とする人に働くためのサービスモデルを構築し事業化している会社。目指すのは、支えられる側の障がいを抱える人や介護が必要な高齢者が“支える側”になって、働くことが当たり前になる社会の実現です。
そのビジョン実現のため、かねてから運営している「REHAS(リハス)」と称する就労支援施設では、経験豊富な医療・福祉専門職(理学療法士、作業療法士等)と福祉専門職のスタッフを配備し、「働きたい」「稼ぎたい」という想いを支援しています。
新たに用意された企業支援プログラムは、そうして確立された運営手法をベースに構築されたものとなっています。
起業後も継続的に資金・ノウハウをサポート
プログラムは、医療福祉専門職の方を対象とし、2年間社員として勤務しながら就労支援サービスや事業所運営管理、経営についてのトレーニングでキャリアを支援。トレーニング終了時、指定基準を満たした方には「REHAS」(*)で起業に挑戦できる、というもの。事業所開設に際しては資金面、ノウハウ面など継続的に支援する仕組みとなっています。
(*)ものづくりに特化したモデル(リハスワーク)と農業との連携に特化した農福連携モデル(リハスファーム)があり、いずれかで起業。
国内で初となる起業支援プログラム創設について、
SDGsの開発目標にある「すべての人に健康と福祉を」の達成に向け、企業側が社会、医療福祉業界の成長の持続可能性(サステナビリティ)に貢献することが求められている一方、医療福祉人材のキャリアリテラシーの低さが問題視されています。
特に障害者就労支援分野には多様な専門性を備えた人材が必要とされ、起業支援プログラムを介して、医療福祉分野での人材のキャリアを後押し、異なる業界からの新たな人材を発掘することで業界自体を底上げしたい、としています。
代表取締役 岩下琢也氏は次のようにコメントしています。
この専門職に特化した起業支援プログラムは、我々専門職にとってこの決して簡単ではない「起業」という選択肢を候補者の方に与えることができます。
我々専門職のアプローチが必要な社会課題はまだまだ多く存在しています。我々は社会に必要とされています。だからこそ、少しでも多くの専門職がこのプログラムを通して、業界の枠を超えて挑戦していく「起業家」となることを願っています。
起業支援プログラムの特徴
1)専門職特化型の人材育成モデル
事業所運営手法や高いサービスのクオリティーなど、10年積み上げたノウハウをゼロから吸収が可能。実践している人材育成モデルに則り、専門職オーナーとしてのキャリアを支援。
2)給与保証制度による起業時のリスクヘッジ
起業後1年目は給与を保証し、そのチャレンジを応援する仕組みを構築。2、3年目にはオーナー収入は上がっていく仕組みとなっており、病院や介護・福祉施設での勤務では得られない成果に見合った報酬を創出することも可能。
3)起業時の設備資金を本部が負担
施設開設時に要する物件取得、内装構築費、車両購入費、OA機器、備品などの準備、開所時の広告宣伝費等を本部が全額負担。資本と時間の投資を最小限にすることで、速やかに事業始められるように支援。
・問い合わせ先
https://k-qol.com/contact/
・金沢QOL支援センター株式会社
https://k-qol.com/