消化器がん患者をAIでリハビリ支援、術後成果向上させる実証開始

AIを利活用したサービスで社会課題解決に取り組むエクサウィザーズ（東京都港区）が、消化器がん患者の周術期にAIを活用したリハビリ支援プログラムを提供し、術後のアウトカム向上の有用性を検証する実証を開始しました。

消化器がん患者の合併症リスクを低減し回復促進、AI要因分析で支援アプリ開発

今回のエクサウィザーズの取組みは、大阪大学大学院医学系研究科消化器外科（大阪府吹田市）と共同で実施するもので、これまで周術期のリハビリテーションが提供されていない消化器がんの患者に、リハビリ支援プログラム（オンラインがんリハ）を体験してもらうもの。提供されるプログラムは、同社がこれまで脳疾患や整形疾患領域で培ってきたリハビリテーションのオンライン支援技術がベースとなっています。

受診や入院をしなくてもAI解析を活用したリハビリテーションがオンライン上で受けられることが特長で、医療従事者と患者の間で双方向での支援を継続的に提供し、一方通行になりがちなオンラインのネガティブ要素を排除しています。

リハビリテーションの効果測定は一般的な検査のほか、AIによる歩行解析サービス「CareWiz トルト」（提供：エクサホームケア）を用いて身体機能を評価することで実施します。

実証は、消化器がんの術前化学療法後に手術を企図している症例（100例を予定）に対し、消化器がん患者における術前の運動介入について、オンラインがんリハの有用性を検討する意図で、証明されれば“周術期におけるリハビリテーションの新たな手法としての確立が見込まれると”期待を寄せています。