独自のライフサポート付賃貸物件を提供する住宅工営(東京都八王子市)が、高齢者でもかんたんに操作できるICT機器「L1m-net(エルワン ネット)」導入し、不動産管理や医療、介護分野に向けた新たな高齢者支援サービスの提供を開始します。緊急時には駆けつける見守りサポート付きで、人にやさしい街づくりを推進していくものです。
初期設定不要で操作もやさしいICT機器採用
住宅工営が導入する「L1m-net(エルワン ネット)」は、“カード”と“ボタン”を採用したITリテラシーを問わず簡単に操作できる端末(L1mボタン)を住居に設置し、利用者が毎朝決められた時間にボタンを押すことで自身の体調をサービス管理者に知らせることができます。「相談事」「買い物」など、デザインや意味合いなど任意に設定できるカードでも簡単に意図を伝えることができること、毎朝の通知がない場合には緊急時と察し、迅速に緊急連絡先と連携し支援者が住居に駆けつける仕組みとなっているもので、よくある監視型とは異なる“参加型”として、入居者・利用者と不動産オーナーを守る新たな見守りサービスです。
「L1m-net」を開発したのは、京都を拠点に機器開発事業を展開する日新システムズ(京都市)。組込みシステム開発で培った機器制御技術とネットワーク技術でさまざまな分野のソリューションを提供している企業です。
世代を問わないやさしい操作性が大きな特徴で、設定不要ですぐに使えるように携帯電話の通信網を利用する設計になっています。
ひとり暮らし高齢者にまつわる課題解消へ
高齢者のひとり暮らし世帯数の増加、それに伴う孤独死の増加が大きな社会問題となるなか、不動産管理分野ではビジネスリスクとして孤独死による不動産価値の低下が喫緊の課題となっています。
東京・八王子市で総合不動産業を展開する住宅工営は、以前より住宅確保要配慮者に対し「住宅難民の解消」を目指す事業に取り組んでいますが、本サービスで万が一の際の早期発見が可能で、オーナーの不動産価値低下を防ぐことが期待されます。
地域の企業とも連携し、「住まい」を基軸とした地域包括ケアシステムとして、高齢者が安心して暮らせる「住まい」と「暮らし」のサービスの提供につなげる意向です。
今後の事業展開について住宅工営では、
「住宅工営はL1m-netを利用することを前提にオーナーにご理解いただき、高齢者等(住宅確保要配慮者)が普通に賃貸物件を借りられる状況をつくっていきます。
また、自宅・賃貸物件に関わらず現在お住まいの家で最後まで「自分らしく」安心して暮らせるサポートと、利用者様の利便性向上のためにさまざまな地域事業者と提携したサービス提供を八王子のみならず東京を中心とした地域へ展開していきます。」
とコメントしています。
高齢者支援サービスの概要
入居者・利用者が住宅工営(サービス管理者)に体調や困りごとを知らせる参加型の見守りサービスです。
<サービス内容>
生活相談サービス:入居者・利用者は「相談」カードを使用し住宅工営に困りごとを依頼(介護保険適用外)する。住宅工営は通知が届くと電話で困りごとを直接確認する。
かけつけサービス:入居者・利用者は事前に不動産管理会社の住宅工営に鍵を預け、所定の時間内にボタンを押して自身の体調を知らせる。元気を知らせる通知がこなかった場合、事前に登録された緊急連絡先に確認し入居者・利用者の自宅に駆けつける。
・関連リンク
株式会社住宅工営 https://jutakukouei.com/
株式会社日新システムズ https://www.co-nss.co.jp/