「目の前のお年寄りを輝かせて、自分も輝く」をビジョンに掲げる、本質的な介護理論「介護3.0」の提唱者であり介護クリエイターの横木淳平氏が、介護で地域創生する新会社を創業しました。「人間のライフスタイルを介護から問い直す、介護のパラダイムシフトを興すべくチャレンジを続けていく」と意気込む事業の概要を紹介します。
本来の介護のあるべき姿を追求
創業した会社は株式会社STAY GOLD company(栃木県下野市)、umari(本社:東京都港区、代表:古田秘馬)と、有限会社国分寺産業(本社:栃木県下野市、代表取締役社長:田村友輝)からの出資を受け立ち上げました。
創業者である横木淳平氏が提唱する「介護3.0」理論は、「介護を本質的に見つめ直す」フェーズとし、本来の介護のあるべき姿といえる「目の前のお年寄りを輝かせて、自分も輝く」を追求していこうというもの。その理論を核として地方創生につながる事業が同社の軸となるということです。
「介護3.0」理論を詳しく
「目の前のお年寄りを輝かせて、自分も輝く」。それこそが本来の「介護」のあるべき姿。僕の掲げるニュースタンダード「介護3.0」です。
介護3.0は「その人らしい当たり前の生活を取り戻すためのキッカケづくり」であり「実践するための本質的なソフト」です。
僕はその圧倒的、絶対的ソフトの実践者。「その人が最期にやりたいこと(夢)を叶えるプロ」。こんな仕事が他にありますか。こんな介護必要じゃありませんか。
老いとは諦めではなく、もう一度自分らしく輝くこと。最後に本当にやりたい夢をかなえること。そのために僕たちプロがいる。「介護3.0が介護のニュースタンダードとして定着し、一人でも多くの地域、人々が本質的に捉えられるキッカケにしたい」。
そう考え「株式会社 STAY GOLD company」を立ち上げました。
(横木淳平氏)
横木氏が掲げる介護の課題
(1) 社会保障問題
2025年には人口のボリュームゾーンである団塊の世代が全て75歳以上の後期高齢者となり、国民の4人に1人が後期高齢者になる計算でより深刻化。
(2) お世話の介護
オムツ交換をしてドロドロの介護食を食べさせて、認知症の方の生活を制御して一日の大半を寝かせておく介護でいいのでしょうか。
(3)なりたくない職業
劣悪な職場環境、人材不足。職業としてのイメージも「キツい、汚い、危険、給料が安い」のいわゆる「4K」である。
みんな「このままじゃだめだ」と思いながら行動できていないのが現状です。(横木淳平氏)
介護3.0を核としたビジネス展開
介護施設・個人への介護ソフトとしての「介護3.0」導入を促すだけでなく、自治体への介護施設誘致、介護を核とした地域活性のプロデュースやトータルブランディングや、ハードの設計まで展開していきます。
横木氏は栃木県下野市の介護付有料老人ホーム「新」の施設長として実際にプロデュースもしており、同施設は2015年度グッドデザイン賞も受賞しています。
展開サービス
・個人・企業への介護3.0のアドバイス、コンサルティング
・介護3.0理論を浸透させるための職員研修事業
・講演事業
・自治体への介護施設誘致
・介護を核とした地域活性プロデュース、トータルブランディング事業
・介護施設のハードとしてのプロデュース
介護が地方創生に必要な時代になる
介護3,0が目指す世界観は、「介護」が地域の「特産品・地域資源」となり、これからの地域活性モデルの1つになります。
少子高齢化、地方の過疎化は進む中、高齢を迎える人が地方への移住を考えたとき、移住先で「どんな介護が受けられるか」が選択肢に占める割合はますます大きくなります。 自治体は介護のビジョンを明白にし、「この町では、お年寄りがどのサービスを受けても共通したビジョンの介護を受けられます」と宣言することで、選ばれる町になる可能性が高くなります。
重要なのは「どんなビジョンに基づいた介護を掲げるか」。どれだけ施設、設備といったハード、サービス、コンテンツが充実しても重要なのはソフト面、「そこで繰り広げられる介護はどういう介護なのか」です。僕は、そのソフトが介護3.0であるべきと思っています。
介護は選ぶ、選ばれる時代になります。(横木淳平氏)
多彩な専門性を持つ地元メンバーで構成
「株式会社 STAY GOLD company」の出資メンバーは、代表取締役の横木淳平氏が描く「介護3.0ビジョン」が当たり前の世界になることを共に目指す、プロジェクトデザイナー、地域プロデューサー、ビジネスマネジメント、ブランディング、グラフィックデザイナーなどのメンバーで構成されています。