モーションセンサーを活用して非接触・非装着・非対面で自立を支援する福祉機器「TANO」の新たなコンテンツに“見る力”を鍛えるビジョントレーニングの開発に着手。指導の第一人者・北出勝也氏監修のもと、さらに付加価値の高いツールへの進化を目指しています。
150種以上のコンテンツでトレーニング実践中
介護・福祉施設や病院、教育現場でリハビリテーションやトレーニング、レクリエーションなどに活用されている「TANO」。入所者や通院されている人に、楽しく生きがいをもって自立支援を促すシステムで、センサーの前に立つと骨格を読み取り体をコントローラー代わりにして、内蔵されているコンテンツに合わせてさまざまなトレーニングが行えます。
コンテンツ開発と販売はTANOTECH(神奈川県平塚市)が行なっています。そのコンテンツは年々増加し合計150種以上にもなっています。
そのTANOTECHが新たなコンテンツとして開発するのは、「見る力」を鍛えるためのビジョントレーニング「TANO VISION」。内蔵されるコンテンツのなかには、すでにビジョントレーニングに活用できるものも多く含まれていますが、今回はより専門的なコンテンツとして開発強化を図ることになるようです。
眼の周りの筋力トレーニングで機能向上
ビジョントレーニングは50年以上前に米国で生まれたもので、入力(眼)~処理(脳)~出力(体)という動作の流れの「入力」にかかわる眼球の運動を支援します。
体力や記憶力など年齢とともに衰えるのは眼も同じ。視力もそうですが、眼の筋力が衰えてきます。「字の読み書きが苦手」「球技が苦手」「地図を見るのが苦手」などの問題が、実は眼の動きが悪かったことによるものだったという場合も少なくないといいます。
TANO VISIONの特長は、眼球運動のトレーニングをゲーミフィケーション(ゲーム要素の応用)を用いて行えるように開発されていること。ゲーム性をもって楽しくビジョントレーニングを行うことで、視覚機能の向上や、同時に開発進行中の子供向けメニューでは発達期の子供の学力・運動機能の向上を目指すことができるようになります。
ビジョントレーニングで行なえる運動例
・跳躍性眼球運動(視線をジャンプさせる動き)
・追従性眼球運動(ものを眼で追う動き)
・両眼のチームワーク(両眼を寄せたり離したりする動き)
・視空間認知(見たものを正しく認識する)
コンテンツ内容 ※一部
「目玉焼き」→跳躍性眼球運動(視線をジャンプさせる動き)
フライパンに次々と目玉焼きが現れます。
現れた箇所に視線を飛ばしながらフライ返しで目玉焼きをキャッチしましょう。
素早い眼の動きが必要になります。
「ホームラン」→追従性眼球運動(ものを眼で追う動き)
奥にいるピッチャーから球が投げられ、徐々に手前に近づいてきます。
ボールの動きを眼で追いながら、白いフレームに合うタイミングでホームランを打ちましょう。
遠くから迫ってくるものに眼のピントを合わせるトレーニングにもなります。
「ブロック合わせ」→視空間認知(見たものを正しく認識する)
上部から徐々に落ちてくるブロックとぴったり噛み合うものを下部のブロックの中から探し、狙ったポイントに落下させます。
眼で捉えたものの形と位置を正しく認識するトレーニングになります。
TANOTECH株式会社
https://tanotech.jp