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介護従事者の84%がコロナワクチン接種に不安

介護従事者の84%がコロナワクチン接種に不安 調査

介護施設向けに医療相談を提供するドクターメイト(東京都港区)は、高齢者福祉施設スタッフにコロナ対策の実情とワクチンについての本音アンケート調査を実施、このほどその結果を公表しました。ワクチン接種には84%が希望しつつ、同数の人が不安を抱くなどといった実情が見受けられました。

 

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介護事業所担当者向けのクラスター対処法セミナー参加者が回答

介護現場では、昼夜を問わず重症化リスクが高い高齢者をウイルスから守るため、懸命の対策を取り続けていますが、施設内の消毒など基本的な感染防止策から、施設職員のメンタルケアを含めて、「コロナ発生後の対処法」についての情報は少なく、介護現場では不安を拭えない状況が続いています。

今回ドクターメイトが行った調査は、同社が主催した施設内でクラスター発生経験がある特別養護老人ホームの副施設長による、介護事業所担当者向けの対処法をテーマとしたオンラインセミナーの参加者(総数433名)を対象に行ったもの。

「コロナワクチンを接種したいか」‌という問いには84%が接種を希望、「施設スタッフ、利用者に接種を薦めるか」には約7割が接種させたい・受けてもらえるよう促したいと回答。半面、84%がワクチンへの不安を示しています。
理由としては「副反応」とする回答が多く、「副反応で妊娠しづらくなるとの情報があるので、実証もない現段階では若いスタッフや子供達には積極的に勧められない。」といった意見が目立つ結果となっています。

■アンケート回答者について
・セミナー参加者総数:433名
・アンケート回答者総数:244名(回答率56%)
<アンケート回答者属性>
・施設長など管理部門  :158名
・看護師長など看護部門 :27名
・介護福祉士など介護部門:27名
・相談員など相談員部門 :22名
その他

 

高齢者福祉施設スタッフ244名に聞いた、コロナ対策の実情と、ワクチンについての本音

Q1.コロナ対策については、どこから情報を得て対策を取っていますか?(複数回答可)

本アンケートに回答した高齢者福祉施設スタッフ244人の内174人(71%)が、介護施設で取っているコロナ対策の情報を【インターネット】と回答して、最多の回答数であった。次に【役所からの指示】と続いた。

厚生労働省や医療機関から発信されている情報から対策していると答えたのは、数人程度という結果であった

介護従事者の84%がコロナワクチン接種に不安

Q2.コロナ禍において、入居者や利用者の通院のため医療機関へ同行することは感染リスクがあると感じますか?

特別養護老人ホームなど介護施設利用者が病院へ通院する際には、施設スタッフ(主に看護師)が付き添う。
人的リソースが少ない施設スタッフが病院へ付き添うことは、2~3時間(長ければ半日ほど)施設を離れなければいけないことは、施設運営的に本来すべき介護業務をストップさせてしまう。それだけでなく、このコロナ禍では入居者はもちろん、同行する施設スタッフにとっても、医療機関へ同行することは、感染リスクの観点で不安と感じる人が86%と多くを占めた。

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Q3.コロナ禍において、遠隔で医師や看護師からアドバイスをもらえるサービスは有効と思いますか?

昨今の技術革新から、オンラインで医師や看護師からアドバイス得ることができるサービスがリリースされている。病院へ受診せずとも医師や看護師からアドバイスを得られるサービスを活用することは、コロナ禍で感染リスクが高い高齢者を守るため、また、病院へ同行する必要があった施設スタッフを感染から守るためにも、有効と感じる人が93%と圧倒的な票を得た。

介護従事者の84%がコロナワクチン接種に不安

Q4.あなたは、​コロナワクチンを接種したいと思いますか?

介護事業所に勤める人の84%が、コロナワクチンを接種したいと答えた。
本アンケートでは、【検討中】が15%、【いいえ】が1%の人が、ワクチン接種について懐疑的な意見が出た。
懐疑的な意見を持った理由は、コロナワクチンの【副反応について】、まだわからないことが多いことが理由として挙げられた。

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Q5.​他の施設スタッフ、利用者にコロナワクチンの接種を薦めますか?

ワクチン接種による副反応が不安。といった不安点があることから、【全員に接種させたい】という強制力を持った意見は16%に留まったが、【全員に極力受けてもらうように促す】という意見が55%と、71%が施設職員全員で受けて感染しないようにしたい、クラスターを防ぎたいという意見であった。

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Q6.​コロナワクチン接種について、不安に思う点はありますか?

アンケートに回答した244人のうち、コロナワクチンを接種したいと答えた人は、206人(84%)であった一方で、
コロナワクチンについて不安に思っている人も、204人(84%)という結果であった。

介護従事者の84%がコロナワクチン接種に不安

【Q6で、「はい」を選択した方】ワクチンについて不安と思うのは、どのような点でしょうか?(複数回答可)

コロナワクチンを不安に思う理由として、【ワクチンの副反応について】が最多回答で、アンケート回答者90%が不安に感じていることがわかった。【免疫の持続期間について】が2番目に多い理由で、アンケート回答者50%であった。

介護従事者の84%がコロナワクチン接種に不安

下記は、設問に対して【その他】を選択した人の記述回答の結果。
やはり、ワクチンの副反応に対しての意見を寄せられた。子孫への遺伝子の影響を心配する声が寄せられたが、遺伝子への影響はないため、誤った情報から不安になっている人が多いことが分かった。

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Q7.​コロナが収束した後、実現したいことはありますか?(複数回答可)

コロナが収束して実現したいこととして、最多回答は【面会制限の解除】で、アンケート回答者の220人(90%)が選択した。【休止している施設内行事の再開】が2番目に多い理由で、アンケート回答者75%が挙げた。
家族との面会再開や、イベントの再開など、コロナ禍の前と同じ日常生活へ戻ることを願うと同時に、職員全員へ行動制限を続けていることから、【スタッフとの外食】や【スタッフに休暇を取らせたい】といった労いの意見も多く見られた。

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Q8【施設管理者への限定質問】コロナ感染症から回復した要介護者を受け入れた場合、介護報酬を1日あたり5000円上乗せする(最大30日)と発表がありましたが、貴施設での現時点でのお考えを教えてください

2021年2月16日に田村憲久厚生労働相より、新型コロナウイルス感染症で入院していて退院できるようになった高齢者を受け入れる介護事業所に、特例で介護報酬を加算すると発表があった。
「特別養護老人ホーム」「介護老人保健施設」「介護医療院」などに設けている「退所前連携加算(500単位)」を、各施設は退院後に受け入れた高齢者の人数分だけ、入所した日から起算して30日限度に取れるというもの。
※自施設入所者がコロナウイルス感染症で入院し、退院時に受け入れた場合は除く。

基本報酬に加えて、1人あたり1ヵ月で1万5000単位、15万円超の増収となるが、本アンケートに回答した施設管理者213人の答えとしては、【検討中】が67%、【受け入れは難しいと考えている】が20%と、積極的に受け入れる施設は多くないことが分かった。

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